折角のゴールデンウィークなのに、家でステイホームする日々です。皆さんいかがお過ごしですか?
また凄い勢いで増加していますね、コロナ。そういう意味では、実にいい時期に訓練を終えておいて良かったと、今になってはそう思います。
イラストと振り返るしかさぽアーカイブスも第11回目の今回は、「白杖の伝い歩き」について振り返ってみようと思います。
通常、伝い歩きと言えば、屋内歩行、しかも白杖を用いないことがほとんどの場合に使用される歩行方法です。壁などを伝いながら、平行、直角を意識しながら移動していきます。その伝う腕を白杖に置き換えたのが、白杖による伝い歩きなんです。
鉄則がありましてね、「伝うものから離れないこと」。
何が?白杖が。です。
自身に置き換えてイメージしてみてください。あなたは歩いています、白杖を振りながら。その白杖の先が壁や段差、溝、他のものに触れています。その触れているものを伝っていくのですが、あなたの白杖の振り方は正しく振れていますか?振り方?そう、振り方です。身体の真ん中で白杖を握って、左右均等に白杖を振る。その振った白杖の先がいつも同じ形で壁に当たる…つまり、白杖の伝い歩きを導入するための条件は、この白杖の振りが完全にマスターできていると指導者が判断できた時なんです。
先ほど、伝うものから離れない…白杖が。と書きましたが、厳密に言えば、白杖を振る身体が離れてはいけないと言いますか。
なので、いつも均一に壁や段差といった伝うべきものと白杖と身体の距離があるべきなんです。
で、弱視中学生の訓練時も同じ条件で導入しました。私はこう言いました。「白杖の振りの過程に壁が来るように振りなさい。」
どんな状況でも白杖の振りは同じで、壁から離れるようであれば、身体を寄せる。それが伝うものから離れないという意味の答えです。
そういう高次元な域にまで真面目にしっかりと取り組んでくれたと、今になって感心しています。

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